ロレンシャンです。
私は外国株についてはすべてインデックスファンドで運用していますが、日本株については個別株も買っています。
配当の一切ない中小型成長株にも投資していますし、高配当株にも投資をしています。
株式投資歴はもう10年以上になりますし、インデックス投資についても個別株投資についても表面的な知識やそれなりの経験は積んできたつもりです。
ではこれまでの長期的に見たパフォーマンスはどうだったか。
細かい計算はしていませんが、これだけは言えます。
個別株投資なんかせずにインデックス投資だけをしていたほうがトータルパフォーマンスは良かった。
この結果は偶然なのでしょうか。
いや、この結果はおそらく必然で、おそらく次の10年間も、個別株投資をするより100%インデックスファンドをただ買い続けるだけのほうがパフォーマンスは良くなる可能性は高いと思います。
ではなぜ私は個別株投資を続けるのか、すべてインデックスファンドではダメなのか、今回はその辺の私の思いについて解説していこうと思います。
個別株投資は「敗者のゲーム」
まずは私たち個人投資家はなぜ長期的には市場平均、すなわちインデックスに勝てないのでしょうか
米国の著名投資コンサルタントのチャールズ・エリスさんの著書「敗者のゲーム」によると、1年以上の成績では7割のアクティブファンドが市場平均、すなわちインデックスを下回り、10年では8割、15年では9割が市場平均には勝てないとのことです。
アクティブファンドというのは、ファンドマネージャーが自分の意志で投資する銘柄を決めて投資をしていくファンドのことです。市場平均に投資をするインデックスファンドとは対義語で使われます。
個人投資家の成績はさらに酷く、長期的に見て市場平均に勝てている人は本当の一握りしかいません。
なぜ投資家は市場平均に勝てないのでしょうか。著書の中ではその理由として以下のように指摘しています。
- 市場より高い成果を上げようと努力する機関投資家が市場取引を大半を占めるようになり、市場を支配するようになった。機関投資家とコンピュータによる24時間売買が90%を占める
- 短期取引にかかる税金、人件費、取引コスト、などの高いコストを上回る実績を上げなければいけない
- 大手証券会社の膨大な投資情報レポートがインターネットで世界中のアナリストとポートフォリオマネージャーに配信され、瞬時に売買につながる
- 高度なIT技術を駆使した売買の拡大
- 株式市場で生計を立てる人が60年前の5,000人→100万人に増加
株式市場は60年前からすさまじく環境が変化しており、当時は90%が個人投資家だった市場が今ではそれが逆転、優秀かつ常に多くの情報を持つ機関投資家が90%を占めており、最新のIT技術、高速売買なども駆使して取引をしています。
よってマーケット自体が究極の効率的市場となり、私たち個人投資家が「これは良い情報だ」、「この銘柄はまだ知られておらず割安だ」、と思っていたとしても、実はそれらすべてがすでに織り込まれて株価が形成しているということです。
世の中で起きる変化が一瞬で株価に織り込まれる、これが今の市場ということです。
機関投資家でさえ、長期的には究極まで効率化された市場平均には中々勝てないという現実の中、私たち個人投資家の情報力ではなおさら勝ち続けるのは難しいということになります。
パフォーマンスを追求するなら、インデックスが最適解
多くの機関投資家、個人投資家が市場平均には勝てないことを鑑みると、私を含む多くの人にとっての最適解は、市場平均並みのパフォーマンスを出せる超低コストのインデックスファンドということになります。
もちろん私もこの意見には完全同意です。
あとはどの市場平均を目指すかということになりますが、世界全体にバランスよく投資できる、eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)辺りが良いでしょう。
この一本をひたすら積み立てるだけで、世の中の多くの機関投資家や個人投資家よりも良いパフォーマンスを上げることができる。
さらに世界全体に分散投資されており、リバランスを含め特になにもする必要がない。
そんなことありえない・・、と思われる方もいるかもしれませんが、少なくともこれまではそれが現実となっていますし、おそらくこれからもそうなる可能性は高いです。
そして私たち日本人にとっては、来年から始まる新NISAとの相性が良いのもインデックスファンドです。
新NISAはつみたて投資枠と成長投資枠の二つの枠がありますが、最適解は両方の枠で低コストインデックスファンドを買うことです。(なぜかが気になる方は上記記事を読んでみてください)
結局、四季報を買って読み込んだり、業績やPER、PBRなどを分析して投資タイミングを計ったりと血の滲む努力をしても、インデックスファンドをただ積み立てるよりもパフォーマンスが低くなるだけではなく、税制面でも不利になる、これが多くの投資家にとっての現実です。
なぜ個別株投資を続けているのか
ではインデックスのほうが長期的にはパフォーマンスが良くなるという現実がある中、なぜ私がそれを理解しつつも個別株投資を続けているのか。
私なりに考えてみた結果が以下の理由でした。
- インデックスはFIRE生活との相性が悪い
- 単純に個別株投資が楽しい
- 日本株の投資比率を高めたい
順番に解説していきます。
インデックスはFIRE生活との相性が悪い
低コストインデックスファンドへの投資は、配当金等も内部ですべて自動的に再投資されるため、基本的にキャッシュフローはなく、これが新NISAとの相性が良い理由でもあります。
ただキャッシュフローがないのは、私のようなFIRE民にとっては相性が余りよくありません。
FIRE民は安定的な給与収入が無く、インデックスファンドを定期的に取り崩して生活しなければいけなくなるのですが、これが非常に厄介です。
特に新NISAでは超長期運用で時価が膨れ上がれば膨れ上がるほど心理的にインデックスファンドを売却しずらくなるので、自分のお金であるはずが、結果的に使えずに資産残高だけが積み上がる可能性も高いと思っています。
一方で例えば高配当株の場合、配当金を生活費に充て、余った分はすべて使う、とったメリハリの利いたことができるため、貯めると使うのバランスを取りやすいですし、結果的に人生の充実度が高まるのではないかと思います。
私の場合サイドFIREなので、最終的には配当金はすべて旅行をしたりおいしいものを食べに行ったりして人生の充実度アップに使っていければな、と思っています。
単純に個別株投資が楽しい
個別株投資はやっていて楽しいです。
四季報やツイッター、投資情報誌などから銘柄を探し出し、自分なりに割安だなと思った銘柄に投資するのが単純に好きで、一つの趣味のような感覚です。
そして例えば中小型成長株にそれなりの資金を入れ、もしこれが10倍になったら・・、と電卓をたたくと意味もなくワクワクしたりします。
現に2倍3倍になったこともありますし、その銘柄単体ではインデックスをはるかにアウトパフォームしたケースも多いです。(ただし逆もあり)
あと私のような弱小個人投資家の場合、一発もあり、それこそちょっと集中投資した銘柄がテンバガーとかになれば、トータルリターンも大きく変動します。まあそれが難しいのですが・・。
結局好きなのだから多少インデックスよりパフォーマンスが悪くてもまあいいじゃん、的な感覚です。
日本株の投資比率を高めたい
eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)一本の場合、日本株の投資比率は約5%~6%程度で、正直これでも十分といえば十分なのですが、日本人ですし、少しは日本株に厚めに投資したいというホームカントリーバイアスが自分の中で働いています。
よって今は、eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)で全世界に投資しつつも日本株にも投資をする、という方針を取っており、全体でみると日本株の比率が結構高くはなっています。
あと日本株は円建てというのも魅力的で、外国株の場合はどうしても為替リスクがついて回りますが、日本株にはそれがありません。
配当金も日本円で振り込まれるため、使うタイミングとかも気にする必要はありません。
日本に住んでいるとやっぱり日本円で完結する投資商品が魅力的です。
主軸はインデックス、だが個別株も楽しむ
個別株投資をしている理由を並べましたが、やはりというかわざわざインデックスではなく個別株をやるだけの説得力は小さいですね。
それだけインデックス投資が優れているという裏返しでもあるのでしょうが。
さて、私の今後の投資方針をまとめると、
主軸はeMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)、そしてそれにプラスして個別株投資も楽しむ
このスタイルで行きます。
来年から始まる新NISAでは、つみたて投資枠はすべてオルカン、成長投資枠はオルカンと個別株が混在、といったところでしょうか。
個別株投資では、中小型成長株で2倍~10倍の大当たりを狙ったり、高配当株を買って配当金で人生を充実させたりと、いろいろ楽しもうと思ってます。
100%インデックス、それも良いでしょう。
将来、個別株投資をする時間が無くなったり、興味がなくなれば、もしかしたら私も100%インデックス投資、と言い出す時がくるかもしれません。
でも、今の私はまだ個別株投資も楽しみたい。
投資手法は人それぞれ。
皆さんはどのような投資をしていく予定でしょうか。
おすすめの証券会社
ネット証券の口座を開設するなら、私も使っている「SBI証券」がおすすめです。
- 国内最大手で取引額No.1
- 商品ラインナップネット証券トップクラス
- 国内株式の売買手数料完全無料
- 口座開設、口座管理手数料無料
- 株式は1株から購入可能
初めての証券口座開設はもちろん、2つ目の口座として持っておいても損はありませんし、新NISAでの利用もおすすめです。
以下リンクより資料請求、口座開設可能なのでよろしければご利用下さい。
その他、おすすめのネット証券を以下にまとめてありますので、この機会に口座開設を検討ください。
コメント