ロレンシャンです。
最近、本業やブログ、子育て等やることが沢山あり、めっきり読書の時間が減ってしまっていますが、たまには本を読みたいとふと思って手に取った本が「エッセンシャル思考 最小の時間で成果を最大にする」(グレッグ・マキューン著)でした。
本を読み終えて、著者の考え方にとても共感しましたので、当ブログで概要を紹介することにしました。
おそらく自分の人生全体はもちろん、仕事や家族などの各枠組みにおいても、エッセンシャル思考を持ち合わせた人は成功しやすいですし、逆に非エッセンシャル思考の人は苦労するだろうなと感じました。
私も頭ではエッセンシャル思考と近い考え方は持っていたものの、実際に行動に移し切れていなかった点も多く、改めて日々の行動を見直したいと考えました。
さらに当記事を通して少しでも、この本を読んでみたい、実際に行動したい、と思ってくれる人が増えるとうれしいです。
エッセンシャル思考とはどんな考え方?
エッセンシャル思考というのは、タイトルの通り、「最小の時間で成果を最大にする」こと。
これだけでは少し分かりにくいので、少し言い方を変えると、今の自分にとって本当に重要なこと、本質的なことを見定め、それ以外のことを極力捨てることで、最大限の成果につなげるということです。
下記の図をご覧ください。
どちらのパターンも、使っているエネルギーの数は同じですが、左側の人はあらゆる方向に努力の方向が引き裂かれており、どの方向へも少しずつしか進めません。
一方、右側の人は努力の方向が絞られており、結果遠くへ到達することができます。
エッセンシャル思考の人はトレードオフの原理を直視し、何かを取るために何かを捨てる、少数の本質的なことだけを選びとり、自分の持っている力をそこに注ぎ込むことによって最大限の成果につなげるのです。
上記の表はエッセンシャル思考と非エッセンシャル思考の考え方、行動、起こりうる結果をリスト化したものです。
エッセンシャル思考の考え方の土台は「より少なく、しかしより良く」です。決して何でもやろうとは考えません。
そしてその考え方をベースに、今の自分にとって重要なことは何かを見極め、計画的にやることを減らします。
結果、非エッセンシャル思考の人とは比べ物にならないほどの成功と充実感をもたらします。
エッセンシャル思考を「仕事」を例に考える
自分が普段務めている本業の会社の状況を想像してみるのが分かりやすいかと思います。
大きな会社程、仕事の役割分担がマニュアル化されており、どの仕事は誰がやるかが決まっている傾向にあると思いますが、それでも役割が曖昧な仕事は必ず存在します。
非エッセンシャル思考の人は、「やらなくては」「どれも大事」「全部できる」と考え、多くの仕事を抱え込んでしまい、仕事に振り回されます。
結果、どの仕事も中途半端になったり、心身ともに疲弊してしまいます。
一方エッセンシャル思考の人は、仕事の安受けはせず、自分にしかできないこと、自分が今できることの中で一番重要なことに絞って仕事を進めます。
結果、仕事の質が上がって評価されたり、時間に余裕が出て次の重要な仕事について考える時間も出来るという好循環となります。
私は前職の会社で営業部に所属していましたが、社内を見渡すとやはりエッセンシャル思考の人と非エッセンシャル思考の人がいましたね。
飛び抜けて成果を出している人、飛び抜けて出世している人はエッセンシャル思考の人です。自分の今本当にやるべき仕事が分かっていると思います。
逆に非エッセンシャル思考で苦労している人は、いろんな人から雑用を頼まれやすかったり、抜くべき所を抜けず常に100点の仕事をしようとして、逆に重要な仕事に手が回らなくなっていたりします。
ただ会社全体でみると、必ずしも非エッセンシャル思考の人すべてが会社から評価をされていないか、というとそうでもなかったです。なんでもやってくれるという安心感や面倒見の良さからある程度は上に上がっていた人もいます。
その辺は協調性や日本企業の特徴といった所でしょうか。
自分の人生で本当に大切なものは何か
これまでは分かりやすく「仕事」に絞って例を挙げましたが、実際は「人生」というもっと広い視野で考える必要があります。
エッセンシャル思考は本質的なこと、自分にとって本当に重要なこと、にエネルギーを注ぎ込むという考え方なので、まずはそれを明確にする必要があります。
おすすめは人生の「価値観マップ」を作ってみること。自分の人生の目標は何なのか、人生で大切なことは何なのかを明確にしておくことは非常に大切です。
まだ作っていない方は以下記事で価値観マップについて具体的に解説していますので良かったら参考にしてみてください。
人生の目標、大切なことが明確になってくると、エッセンシャル思考の考え方が生きてきます。
もちろん多くのエネルギーを「本当に大切なこと」に注ぎ込むことによって人生が好転してくるのです。
逆に人生の目標から外れていることに多くの時間やエネルギーを注いてしまうと、人生を後から振り返った時に後悔をすることになるのだろうと思います。
- 自分にとってあまり重要ではない物事に首を突っ込む
- 周りが残業しているからという理由で意味もなく残業をする
- 楽しいとも思わない飲み会や集まりに参加する
- そんなに好きでもない人、自分を傷つけてくる人と付き合い続ける
- 有名人等、自分に全く関係のない人間の噂話に一喜一憂する
これらはすべて非エッセンシャル思考的な行動で、このような行動によって自分の大切な時間やエネルギーを根こそぎ奪い取られます。
死ぬ間際に後悔することの上位に、もっと自分の人生を生きれば良かった、働きすぎなければ良かった、というものが必ずランクインします。
今自分がやっている仕事が心から楽しいものであれば良いですが、もしそうでないならば、自分にとって本当に大切なことに時間とエネルギーを使っていきたいですね。
サイドFIREをして自由に自分がやりたい仕事をしたい!
さて、ここまで本に書いてある内容を偉そうに語ってきましたが、私がこの本を読んで具体的に何が変わったか。
正直、目指していた方向は何も変わりませんでした。
嫌、逆に「出来るだけ早くサイドFIREを達成する」という最大の目標がより明確になり、結果的にサイドFIREへの決断を早めたかもしれません。
私が現状持っている大まかな価値観は、
- 常に自由であり続けたい
- お金を沢山持っていることでの安心感が欲しい
- 色々な経験をすることで得られる経験欲や知識欲
- 自分の子供を、決めた道を自らの力で切り開いていく強い子に育てたい
- 健康であり続けることによる人生の充実感
というもの。
特に自由でありたいという思いは非常に強く、今の本業に力を注いでもそれは手に入りません。また、前職の仕事内容にあまり興味がなかったというのも大きいです。
エッセンシャル思考的な考え方でいうと、前職の本業は「捨てる」対象となったのです。
結果、ある程度の資産構築が完了したタイミングで、思い切ってサイドFIREという決断に踏み切ることが出来ました。
まとめ
この本の後半にこのような文言があります。
「エッセンシャル思考を生きることは後悔なく生きることだ。」
豊かで意味のある人生を選ぶか、それとも苦痛と後悔に満ちた人生に甘んじるか。私がもし安定を求めて定年まで今の本業を続ければ、間違えなく後者になるでしょう。
もちろんサイドFIRE後の人生がバラ色である保証は全くありませんし、新たな悩みが出てくるであろうことは百も承知ですが、少なくとも今サイドFIREを望む意思は強く、「挑戦」してみるという思いを持って、遅かれ早かれ実行に移すつもりです。
人間は弱い生き物なので、エッセンシャル思考の人が非エッセンシャル思考の行動をとってしまうこともあるし、逆に非エッセンシャル思考の人がエッセンシャル思考の行動をとることもあるとのことです。
ただ重要なのは、自分の中核にどちらの考え方を持つのかということ。
エッセンシャル思考を中核に生きるならば、日々選択をする時、以下を自分に問いただしてみると良いと思います。
「今本当に重要なことは何か」
私も何かを決める時は常にこの一言を自分に問いただし、しばらくはエッセンシャル思考を中核に生きてみようと思います。
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