ロレンシャンです。
皆さんは英語の勉強をしているでしょうか。
- 今後はグローバル化が進んで英語が必須になる
- 今後は日本のマーケットは縮小していくので英語が必須になる
- 今後は日本にも外国人が沢山入ってくるので英語が必須になる
なんて言われたりもします。
私が勤めていた会社でも、全社員を対象に近くの大学から外国人の先生を招いて社内英会話をやっていましたし、営業部の社員は全員TOEIC550点以上を取得を目指すように、との会社指示のもと、私も英語の勉強をしていた時期もありました。
私も英語の必要性について否定はしません。
世界の英語圏の人口割合を考えると、話せないよりは絶対話せたほうが良いですし、私もいつか話せるようになればいいな、ぐらいには思っています。
英語がペラペラ話せる人を見ているとやっぱりカッコイイですしね。
ただ、今回はなんとなく英語の勉強をしている方向けへ、自分自身のコアバリューについての話をしたいと思います。
英語は”簡単には”話せるようになれない
まず、私は英語を全くと言っていいほど話せません。
そりゃあ、「Hello」や「good bye」、「I like sushi」ぐらいなら言えますが、外国人と普通に会話が出来るかと言えば到底無理です。
では英語をこれまで全く勉強してこなかったのかと言われればそれは「No」で、高校や大学の受験勉強でも英語は勉強していましたし、社会人になってからも、一時期お金を出して英会話教室に通ったり、社内英会話にも応募して受講したり、TOEICも何度か受験しました。
私も営業部所属だったのでTOEIC550点以上を取得することを目標に掲げられていたので、スキマ時間を使って勉強。
初めに受けた時は330点でしたが、勉強の成果もあり、最終的には600点を取得できました。
そして、おそらく生まれてからのトータルで考えると、結構な時間を英語の勉強に割いていますが、現実は全く会話ができない状況です。
私には英語の才能がない、と言われればは否定できませんが、私の周りでも似たような状況の人は沢山います。
一方、私の周りで英語を話せる人、外国人とでも普通に会話が出来る人はどんな人か。
ほぼ全員が「実戦経験」のある人です。
要は仕事なり留学なりでそれなりの期間、英語を話さなければ仕事ができない、生活ができない、というような状況を経験した人です。
英語を話せるか話せないかは、それなりの期間の実戦経験があるか無いか、ここが一つの境界です。
逆に、日本に住んでいて仕事や生活に英語を必要としない環境で英語が話せるようになる、というのは、無理とは言いませんがハードルは高いと言えると思います。
自分自身のコアバリューを見極める
以上、英語を話せるようになるにはそれなりの実戦経験、もしくはそれが不可能な場合はかなりの勉強が必要だというのが私の意見です。
片手間で週に1時間英会話教室へ行っても英語を話せるようにはなりません。
現に私の昔通っていた英会話教室でも、英語をペラペラ話せるのはもともとそれなりに英語を話せた一握りの人で、私を含め、ほとんど英語を話せない初心者が沢山いましたが、英会話教室だけで本当に会話が出来るまで成長した人はいないと思います。
外国人の先生を招いて行っていた社内の英会話も、営業部以外からも技術部や製造部など別の部署の人たちも英語を受講していましたが、みんなほとんど初心者レベルで、会話どころか文法の基本の基本すらも全く出来てないので、それこそ英語を習いたての中学一年生の授業みたいな感じでした。
そして私もお金を出して英会話教室に通っていた時にハッと気が付きました。
今中途半端に英語を勉強することは、選択と集中が出来ていない行為である、ということに。
何度も言いますが、英語を勉強すること自体は否定しませんし、何かに打ち込むことは素晴らしいことだと思います。
ただ、自分が得意なことは何か、自分にしかできないことは何か、今自分は何を勉強し、どんな力を高めるのが最適か、というのはしっかり考える必要があります。
自分のコアバリューを見極めるということです。
誰もが必ずコアバリューを持っている
自分に得意なことなんかない、という人もいるかもしれませんが、経験上、誰もが必ず得意なことは持っています。
ただそれをうまく見つけることが出来ていない人がいるのも事実です。
一つの基準は、それが「好き」かどうか、せめて「好き」とまでは言わなくてもそれをやっていて苦痛ではないかどうか、です。
「好き」は強いです。
何かに嫌々取り組んでいる人は、それを好きでやっている人には絶対に勝てませんし、勝負する土俵が間違っています。
いったい自分は何を頑張れば良いのか、を悩んでいる方は以下記事も参考にしてみてください。
なんとなく英語を勉強している人は、英語が好きでしょうか。
会社でも上司から言われて嫌々社内英会話へ来ていたり、全く英語に興味がないのに毎年無理やりTOEICを受けさせられていたり、という人がいましたが、おそらく英語が身につくことはありませんし、その時間を自分のコアバリューの強化に充てるべきです。
子供の英語教育も”興味関心”があってこそ
子供の英会話教室がとても人気で、私の周囲でも子供を英会話教室に通わせている家庭も多いです。
子供が英語の勉強をすること自体は否定しませんし、受験や将来社会人になった時にそれなりに役に立つ可能性もあります。
そして各家庭の方針もあるので、一概に英会話教室がダメとは思いません。
ただ子供の英会話についても、子供の”興味関心”があるかないかは重要な要素だと考えます。
本当はサッカーがやりたいと思っている子供に無理やり英語を勉強させてもおそらく身になりませんし、その子のコアバリューはもしかしたらサッカーなのかもしれません。
自分自身のコアバリューを考えるのとはまた違った難しさがありますが、少なくとも全く興味関心が無い中で、週に1、2回英会話教室に通わせたところで英語は全く身につかないでしょう。
私も自分の子供がもし英語をやりたい、と言い出したら英会話教室に通わせても良いとは思っていますが、その場合も常に子供の興味関心には気を配り、出来るだけ私も一緒になって英語を勉強したり、英語で会話してあげたりといった環境作りはしてあげたいとは思います。
逆に自分の子供が英語に関して興味関心を示さなければ、無理に英会話教室にも行かせませんし、無理やり勉強させることもないでしょう。
苦手なことはそれが得意な人に頼る
私も将来英語を話せるようになればいいな、とは思っています。海外旅行でも行った時に英語が話せればかっこいいな、ぐらいの感覚です。
ただ少なくとも今は、時間をかけて英語を勉強しようとは思っていません。
そもそも今の生活や事業に英語を必要としていませんし、仮に直近で英語が必要になった時は、英語が得意な人に頼ろうと思っています。
英語が得意な人は世界全体はもちろん、日本にも五万といますし、今後はAIの発達などで人がいなくても英語圏の人ともコミュニケーションは取りやすくなります。
苦手なことは人に頼り、自分の得意なことを伸ばす、という考え方は非常に大切です。
私の勤めていた会社でも、もちろん英語がペラペラの営業マンは重宝されましたが、英語が出来なくても製品知識が豊富な技術者や、難しい分解、組み立てができるサービス員も同等に重宝されました。
海外での重要な案件や、トラブルが起きた時などは、上記の3者が会社代表として出張者に選ばれます。みんな自分の強みを持っているからです。
中途半端に英語をかじっていて製品知識も中途半端な技術者は選ばれません。
大きな会社ほど役割分担が明確化されており、社内での自分の立ち位置、会社から自分は何を求められているのか、をしっかり考えるのは重要なことです。
会社で成果を出していた人は、自分のコアバリューが分かっていて、自分の得意なことに全力を注ぎ、自分の苦手なことは人に頼むことが出来る人たちでした。
それでも英語を使って仕事がしたいなら
これらを理解した上で、それでも英語を使って仕事がしたい、もしくは自分のコアバリューは「英語」だという人は、覚悟をもって勉強すればよいと思いますし、出来ることならばすぐにでも実戦経験を積める環境に移動したほうが良いです。
少なくとも私の周りで実戦経験無きまま英語をペラペラ話せるようになった人はいませんし、逆に英語圏の営業担当になった人は苦労しつつも普通にビジネス会話が出来るぐらいまで英語を習得していました。
社内で英語を使う部署へ異動希望を出すのが手っ取り早いですが、それが無理ならば転職も検討しても良いかもしれません。
英語を自分のコアバリューにしたいならば、中途半端な片手間での勉強は時間の無駄です。
英語を使わなければ生活が出来ない、英語を使わなければ仕事が出来ないような環境に身を置くことが、自分の英語力を高め、やがては英語が出来ることが自分のコアバリュー、と言えるぐらいまで成長するための条件だと思います。
まとめ
周りが、
「これからの時代に英語は必要だぞ!」
というと、何となく皆が皆必要なんだと勘違いしがちですが、人それぞれ得意不得意がありますし、限られた時間の中で不得意なことを時間をかけて勉強するのは、自分自身のコアバリューが見えていないからです。
幸い、インターネットやAIの発展により、昔ほど言語の壁というのはなくなりつつありますし、今後は日本語で話した言葉が一瞬で英語に変換されて相手に伝わるような通話機器なども登場してくるかもしれません。
もちろんどれだけテクノロジーが進展しても、口で英語を話せるという付加価値は残り続けるでしょうが、日本人皆が英語を話せなくてはいけないなんてことは全くありません。
むしろ日本人全員が英語教育に重点を置きすぎることこそが、日本人のコアバリューが見えていない行為とさえ思います。どれだけ英語に勉強時間を割いても、ネイティブであるアメリカ人の小学生にも勝てません。
英語が好きならば徹底的にそれを鍛えても良いですし、そうでないならば自分の得意な事に集中し、英語が必要になれば英語が得意な人に任せる。そう割り切るのが良いと思います。
自分自身のコアバリューに集中する。
これは英語に限ったことだけではなく、仕事や私生活でも大切な考え方です。
私も、英語についてはもちろん、今後のビジネス活動においても、自分自身のコアバリューは何処かを常に考えていきたいです。
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