「資格」は明確な目的ありきで取得すべき理由! 私自身の失敗談も!

ロレンシャンです。

日本には多くの「資格」があり、非常に取得が難しい難関資格から、少し勉強すれば誰でも取得できる資格まで様々です。

そして難関資格を持っていると、自分をアピールできる大きな材料になりますし、大きな自信にも繋がります。

私も資格の勉強をすること自体はとても素晴らしいことだとは思いますが、中には、

その資格の勉強をする前にやることがあるのでは?

という人がいます。

今回は、資格の勉強をするに当たって自分が感じていること、そして私自身の失敗談にも触れていきたいと思います。

目次

資格を取得する「目的」を考えてみる

この記事で一番言いたいことを結論から言うと、資格を取得する際は明確な「目的」を持つべき、ということです。

明確な目的というと分かりにくい表現なので、より具体的に言うと、

  • その資格を取ることで何がしたいか
  • それをするためには本当に資格が必要か
  • 資格を取る前にやるべきことは無いか

少なくともこの3点を明確化してから資格の勉強を始めましょう。

ここが不明確のまま勉強を始めてしまうと、勉強途中で挫折しやすくなるだけでなく、仮に資格を取得をしたとしても、その後の人生で全く役に立たない、といった可能性もあります。

また、それだけならまだしも、貴重な時間やタイミングを失ってしまう、といった後悔にもつながります。

資格を取得する「目的」の良い例、悪い例

それでは具体的に、資格を取得する目的の良い例と悪い例を紹介します。

下記に具体例を挙げました。

各例で、上記3つの項目に問いただしてみて、今資格を取得するのが一番良いことなのか、それとも資格を取得する前にやることがあるのではないのか、を一つずつ見ていきたいと思います。

  1. 将来医者になりたいので「医師免許」を取得する
  2. 不動産売買の会社に就職したので「宅地建物取引士」を取得する
  3. 年収アップのために転職を検討しているので転職に有利な「FP3級」を取得する
  4. 将来日本人も英語が必須になると思うので「TOEIC600点」を取得する
  5. 会社で「危険物取扱者甲種」を取得すると資格手当が付くので取得する
  6. 将来経理の仕事がしたいので「簿記1級」を取得する

それでは順番に見ていきましょう。

将来医者になりたいので医師免許を取得する

将来医者になりたいので医師免許を取得する、これについてそれぞれの目的に回答してみます。

  • その資格を取ることで何がしたいか →医者になりたい
  • それをするためには本当に資格が必要か →必要
  • 資格を取る前にやるべきことは無いか →資格取得は最優先

これは明らかに資格取得を目指す「良い例」ですね。

医師免許のような資格を「業務独占資格」といい、資格がないとその業務には絶対に就くことができません。

その他代表的な例を挙げると、

  • 弁護士
  • 公認会計士
  • 税理士
  • 司法書士
  • 行政書士
  • 建築士
  • 薬剤師
  • 看護師
  • 教員

などです。

これらの仕事に就きたいという場合は迷うことなく資格の勉強を頑張りましょう。資格を取得するのが最優先事項となります。

不動産売買の会社に就職したので「宅地建物取引士」を取得する

不動産売買の会社に就職したので「宅地建物取引士」を取得する、これについてそれぞれの目的に回答してみます。

  • その資格を取ることで何がしたいか →自分で不動産の売買契約が出来るようになりたい
  • それをするためには本当に資格が必要か →必要
  • 資格を取る前にやるべきことは無いか →資格取得の優先度は高い

これも資格取得を目指す「良い例」です。

宅地建物取引士の資格がないと、自分で不動産の売買契約が出来ません。

自分でせっかく良い物件をクライアントに紹介しても、自分で売買契約が出来なければクライアントとの信頼関係にも影響しますし、一人で売買の仕事が完結できないのでいつまでも一人前とは呼ばれません。

このように、資格がないことで本業の業務に明らかに支障をきたしている場合は、資格の勉強を頑張る必要があるといえます。

年収アップのために転職を検討しているので転職に有利な「FP3級」を取得する

年収アップのために転職を検討しているので転職に有利な「FP3級」を取得する、これについてそれぞれの目的に回答してみます。

  • その資格を取ることで何がしたいか →転職に有利にしたい
  • それをするためには本当に資格が必要か →そうとも限らない
  • 資格を取る前にやるべきことは無いか →まず転職活動を始めてみる

これは典型的な「悪い例」です。

最終的な目的な転職で年収を上げること、であれば、まずは年収を上げることが出来る転職先がどの程度あるのか、自分はそこに転職できる可能性はあるのか、といった市場調査を最優先に行うべきです。

転職エージェントと面談すれば、年収を上げることが出来る転職先がすぐに見つかる可能性もありますし、なければどんな資格が必要なのか、どんな経歴が必要なのかを知っておく必要があります。

転職に有利そうだからと「FP3級」を取得するのは遠回りですし、転職市場においては簡単に取得できるような資格はほとんど評価されません。

それよりも、年齢が少しでも若い、市況(タイミング)が良い、ことのほうが遥かに重要なので、転職で年収アップという目的が出来たならば、まずは転職活動を始める、これが正解です。

将来日本人も英語が必須になると思うので「TOEIC600点」を取得する

将来日本人も英語が必須になると思うので「TOEIC600点」を取得する、これについてそれぞれの目的に回答してみます。

  • その資格を取ることで何がしたいか →英語を話せるようになって将来に備えたい
  • それをするためには本当に資格が必要か →そうとも限らない
  • 資格を取る前にやるべきことは無いか →そもそも英語が優先課題か考え直してみる

これも典型的な「悪い例」です。

まず将来日本人の英語が必須になると思うから英語を話せるようになりたい、という目的自体が非常に弱いので、勉強を始めても続けることが出来るかどうかも怪しいです。

この場合、まず本当に自分が英語が必要なのかを考え直してみるのが良いです。英語については以下記事で詳しく書いています。

それでも自分には英語が必要、英語が自分のコアバリューである、と思うなら、部署移動するなり転職するなりして、英語を使わなければ仕事が出来ないような環境に移動しましょう。

人生の限られた時間の中で、片手間での勉強は非常に効率が悪いです。

会社で「危険物取扱者甲種」を取得すると資格手当が付くので取得する

会社で「危険物取扱者甲種」を取得すると資格手当が付くので取得する、これについてそれぞれの目的に回答してみます。

  • その資格を取ることで何がしたいか →資格手当が欲しい
  • それをするためには本当に資格が必要か →必要
  • 資格を取る前にやるべきことは無いか →特になし

これは「良い例」です。

会社によっては、自分の会社の業務をする上で役に立つ資格を取ると、給料とは別に資格手当が貰える場合があり、私の勤めていた会社でも、○○の技能検定1級は月額¥5,000、みたいな資格手当がありました。

これは単純に年収がアップするだけでなく、会社の業務をする上でも非常に有用な資格であるケースが多く、結果的に出世に繋がったり、よりレベルの高い仕事が回ってきたりと、費用対効果は高いです。

自分の会社このような資格手当があるならば、積極的に取得して行っても良いと思います。

将来経理の仕事がしたいので「簿記1級」を取得する

将来経理の仕事がしたいので「簿記1級」を取得する、これについてそれぞれの目的に回答してみます。

  • その資格を取ることで何がしたいか →将来経理の仕事がしたい
  • それをするためには本当に資格が必要か →そうとも限らない
  • 資格を取る前にやるべきことは無いか →すぐに経理の仕事を探してみる

これはどちらかというと「悪い例」です。

確かに、経理の仕事を探す上では「簿記1級」は非常に強い武器になります。

そうなると一見、「簿記1級」を取得してから仕事を探したほうが良さそうに感じるかもしれませんが、結論それは効率が非常に悪いです。

このケースも市場調査が先です。

まずは今勤めている会社の経理部への異動の可能性を探ってみたり、転職エージェントに相談して経理の仕事に就くための条件等を相談します。

現状のスキルにもよりますが、簿記1級を取得するためには数年の年月がかかるかもしれません。

いくら経理の仕事とはいえ、年齢が少しでも若い、市況(タイミング)が良いほうが転職に有利に働く可能性がありますし、どこかで簿記の仕事をしながら経験を積み、合わせて簿記1級を取得、その後更なるキャリアアップを目指す、という方法も取れます。

まずは市場調査、その上でどうしても「簿記」が必要であればそれから取得に動きましょう。

私の資格取得の失敗談

少し余談ですが、私も目的が不明確なまま資格の取得に時間を使って遠回りをした経験があります。

私は2009年に工作機械に使う周辺機器関係(工作機械アタッチメント)を製造、販売するメーカーに就職し、大学が電気電子工学を専攻していたこともあり、電装設計の部門に配属されました。

仕事の傍ら、何を思ったか何か資格を取ろうと思い、電気関係の資格を調べているうちに、「第三種電気主任技術者」という資格が目に留まります。

50,000V未満の電気工作物については、電気的設備の工事、維持及び運用に関する保安監督者としてこの第三種電気主任技術者の免状を持った人間を置く必要があり、比較的実用度の高い資格です。

この資格、第三種となっていて一見すると英検3級とか、簿記3級とか、そんなイメージを持たれるかもしれませんが、実は難易度が高い資格で、毎年の合格率は約10%弱しかありません。

私は目的が不明確なまま勉強を開始し、1年目、2年目は不合格、3年目に何とか合格したのですが、この資格の勉強で約3年を費やしました。

そしてその結果、

正直今現在まで全く何の役にも立っていません。

完全に「死格」となっています。

本業はどちらかというと制御関係の仕事がメインで、この資格は強電関係の資格ということで若干毛色が違ったこともあり、この資格を持っていることで特に会社で評価されることもありませんでした。

今思うと、目的も不明確なままよく3年間も勉強の意志が持ったな、と今でも思うのですが、典型的なリサーチ不足でした。

この3年間で勉強に費やした時間は500時間を優に超えますが、この時間を他のことに使っていればな、と今でも思っています。

まとめ

以上資格を目指す際の「目的」の確認について解説してきました。

資格を目指すことそれ自体は非常に素晴らしいことだとは思いますが、資格を取得することそれ自体が目的になってはいけません。

改めて記載しますが、

  • その資格を取ることで何がしたいか
  • それをするためには本当に資格が必要か
  • 資格を取る前にやるべきことは無いか

資格を取得する際は、この3点について改めて自分に問いただしてみて、それでも必要であれば取得しましょう。

人生の時間は有限です。自分の時間は使い、最大限のパフォーマンスを引き出していきましょう。

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この記事を書いた人

2023年7月にサイドFIRE達成!

現在38歳で元営業職。投資歴10年以上。

当ブログにて、再現性のあるサイドFIREへの道筋や私のサイドFIRE生活、投資関連情報ついて発信。現在せどりで事業所得構築奮闘中!

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