こんな悩みを解決!
- 「投資」「消費」「浪費」の内訳の基準が知りたい
- 中々お金を使うことができず、どうやってお金を使うと人生が豊かになるのかを知りたい
ロレンシャンです。
お金を使うことには大きく分けて、「投資」「消費」「浪費」の3つがあります。
一般的な家計管理の雑誌、インターネット記事、youtubeなどではこの投資、消費、浪費の定義として以下のように区別する場合が多いようです。
区分け | 内容 | 例 |
---|---|---|
投資 | 将来への備えや自分の成長など、後々のリターンを得るための費用 | 株式投資、不動産投資、教育費、本、セミナーなど |
消費 | お金を使うことでそれと同等の価値を得られる費用 | 家賃、光熱費、食費、日用品、娯楽費(旅行、外食)など |
浪費 | お金を使っていながらお金に見合った価値を得られない費用 | 必要以上の娯楽費(衝動買い、飲み代、ゲーム課金)など |
そのお金を使うこと以上の対価を求めるのが「投資」、対価がないものが「浪費」ということですね。
そして、家計管理のアドバイザーやファイナンシャルプランナー、専門家などはこう言います。
- 将来のために一定額を「投資」に回しましょう
- 家計を改善するために、「消費」を最適化し、「浪費」は極力しないようにしましょう
これは全くその通りで決して間違ってはいません。
私もこれまで出来るだけ「消費」を最適化し、「浪費」をしなかったことが、それなりに資産形成をすることができた一つの要因だったことは間違えありません。
ただ最近、私も含め、この考え方に固執しすぎてとても窮屈な人生を送っている人が多いのではないかと思うようになりました。
この考え方からは、なにかお金は出来るだけ使わないでおきましょう、今お金を使うことを我慢して将来に備えて投資しましょう、というニュアンスが感じ取れるんですよね。
そこで今回は、「消費」「投資」「浪費」について少し違った角度から考えてみたいと思います。
「価値」を基準にする問題点
もう一度先ほどの考え方の定義を記載します。
区分け | 内容 |
---|---|
投資 | 将来への備えや自分の成長など、後々のリターンを得るための費用 |
消費 | お金を使うことでそれと同等の価値を得られる費用 |
浪費 | お金を使っていながらお金に見合った価値を得られない費用 |
これはお金を払うことで得られるものの「価値」を基準にした定義付けといえます。
ただ、物の価値観というのは人それぞれ異なります。
衝動的に良いと思った洋服だろうと、スマホゲームの課金だろうと、夜の店の高額な飲み代だろうと、それを買った瞬間、サービスを受けた瞬間というのはそれに価値がある、と感じている訳です。
お金を払った瞬間にお金に見合った価値がない、と判断しているならそもそもその場でお金は払わないでしょう。
例えば、毎週友人や同僚と飲みに行くのは、人によっては情報交換やコミュニケーション円滑化のための「投資」とも取れますし、ただの「浪費」とも取れます。
スマホゲームの課金についても、自分には毎月一定額必要な「消費」なんだ、という人もいれば、別の人からみれば、そんな無駄なことに「浪費」して!、と感じる人もいます。
外食にしたって、食費の一環としての「消費」と捉える人もいれば「浪費」と捉える人、中には「投資」と捉える人もいるでしょう。
このように「価値」を基準にすると、自分が行っている支出行動が「投資」「消費」「浪費」のどれに当たるかが良く分からなくなり、結局どうでもよくなって管理ができなくなります。
これでは浪費を減らしましょう、と言われても難しいですよね。
確かにこの出費は投資なの?浪費なの?と迷うことは多いです
「投資」は将来を楽しみ、「浪費」は今を楽しむもの
では少し考え方を変えてみて、以下のように定義してみるのはいかがでしょうか。
区分け | 内容 |
---|---|
投資 | 将来楽しむための費用 |
消費 | 日々の日常を過ごすための費用 |
浪費 | 今を楽しむための費用 |
めちゃくちゃシンプルです。
自分の「収入」から日々の日常を過ごすための「消費」の分を差し引き、残った分はすべて自分が楽しむための「投資」か「浪費」に振り分けます。
式にすると以下の通りです。
「収入」 - 「消費」 = 「投資」 + 「浪費」
少し具体例を挙げながら順に解説していきます。
「消費」は日々を過ごす費用
まず「消費」というのは日々の日常を普通に過ごすための不定期だけど必要な費用です。
具体的には、
- 家賃
- 光熱費
- 食費
- 通信費
- 日用品
- 車の維持費
- 保険料
など。
「消費」の基準はその支払いが必要不可欠かどうか。
毎日生活する上での家賃や食費は費用はもちろん、車が絶対に必要であればその維持費なども「消費」です。
逆に毎週同僚との飲みに行く、とかは、仮にそれがコミュニケーション円滑化が目的であろうと、必要不可欠な費用ではないため「消費」には該当しません。
そして、毎月の収入からこの「消費」を差し引いた分が「投資」か「浪費」に回すことが出来るお金になります。
生活に絶対必要な出費を消費と考えるんですね
「投資」と「浪費」は将来を楽しむか、今を楽しむか
「投資」は将来を楽しむための費用、「浪費」は今を楽しむための費用と考えます。
「投資」というと株式投資や不動産投資、本やセミナーでの自己投資、子供の教育費などをイメージするかと思いますが、なぜこれらに投資をするのかといえば、行きつくところは将来自分(もしくは家族)が豊かになるため、自由になるため、のはずです。
増やしたお金の出口として結局は、将来自分(もしくは家族)が楽しむこと、に収束します。
そして「浪費」は今自分が楽しむための費用なので、先ほど例に挙げた衝動買い、飲み代、ゲーム課金などはもちろん、外食に行っておいしいものを食べたり旅行にいったりするのは、「消費」ではなく「浪費」という扱いになります。
先ほど例に挙げた毎週同僚と飲みに行くことや、友人の結婚式などの費用なども「浪費」ですね
投資と浪費の違いが明確になりました!
日々の「消費」を減らすことで自分が楽しむ費用が増える
いかがでしょうか。
もう一度先ほどの計算式を記載します。
「収入」 - 「消費」 = 「投資」 + 「浪費」
「収入」から日常的に必要な費用である「消費」を差し引いた分を「投資」か「浪費」、すなわち将来を楽しむか今を楽しむかに振り分ける。
最初に上げた「価値」を基準にした考え方よりも大分シンプルになったのではないでしょうか。
この考え方のポイントを再度記載すると、
- 日々の「消費」を減らすことができれば、「投資」か「浪費」、すなわち自分が楽しむための費用への割り振りが増える
- 「投資」は直接的にはお金を増やすことだが、間接的には将来自分が楽しむための費用と考える
- 「浪費」は今を楽しむ費用であり、決して悪い出費ではない
ということになります。
この考え方の元では、減らすべき出費はどちらかと言えば「浪費」ではなく「消費」です。
日々の日常で自分の幸福度にさほど影響しないような出費、すなわち「消費」を削減すればするほど、自分が楽しむための「投資」や「浪費」に割り振る費用が多くなります。
もちろん、会社の飲み会など行きなくもないことに使う「浪費」は減らす必要がありますが・・。
そして「投資」と「浪費」、将来自分が楽しむか、今自分が楽しむかのバランスを考え、自分なりに費用を振り分けます。
株や貯金はいっぱい持っているけど今人生を楽しめていない、という人は少し「投資」を減らして「浪費」への割り振りを増やします。
全然お金が貯まらずに将来が不安、という人は、日々の日常にかかる無駄な「消費」を減らすことが出来ないかを考え、それでも足りないならば今を楽しむ「浪費」の割合を減らして「投資」へ割り振ります。
そして今回の本題からは少しずれますが、「収入」を増やすことが出来れば、「投資」や「浪費」に振り分ける費用も増やすことが出来ます。
日々の「消費」を減らせれば、将来を楽しむ「投資」か、今を楽しむ「浪費」に振り分ける費用が多くなりますね。
今を楽しむ「浪費」にも一定額を振り分け続ける
この考え方の大きなポイントは「浪費」は決して悪いことではないということです。
私も含め、投資ばかりしてお金を使えない人、というのは、
- 浪費は悪いこと
- 浪費はなるべく減らすべき
という呪縛にかかっている可能性があります。
ただ、「投資」は将来自分が楽しむ費用、「浪費」は今自分が楽しむ費用、と考えると、少し「浪費」にもお金を回したい気持ちになってきませんか。
将来を楽しむために今を必要以上に犠牲にする、というのは違和感がありますよね。
例えば「収入」が30万円で、日々の日常生活にかかる「消費」が15万円の場合、「投資」と「浪費」の割合を2:1と決めれば、毎月10万円は将来のために株を買ったり貯金をし、残りの5万円は今を楽しむ「浪費」に使うことができます。
毎月一定額を「浪費」に使えると決めると、そのお金の範囲内で今を満喫することができ、今を楽しみつつも将来の楽しみへのストックも増えていきます。
何となく残ったお金をすべて貯金に回してしまう人、お金をあるだけ使ってしまう人は、今一度この考え方の元で将来を楽しむか、今を楽しむかの配分バランスを考えてみるのが良いと思います。
浪費を今を楽しむ費用と考えると、浪費も必要だと思ってきます!
まとめ
私が将来への蓄財から一歩引いてサイドFIREに踏み切ったのも、今回紹介した考え方が土台にあります。(ものやサービスを買うというより時間を買うという考え方です)
将来に備えつつ、今も楽しむ。
簡単なようでとても難しいことで、私もどちらかというと「将来」のほうへ重点的に配分してしまう性格でした。
ただ、ビル・パーキンス氏の著書「DIE WITH ZERO」では、同じお金の場合は若い時ほどその価値を最大化できる旨が書かれています。
「投資」でお金を増やすことは、確かに数字的にはお金が増えるかもしれませんが、お金が自分にもたらす価値まで考慮すると、同じ100万円でも年を取るごとにその価値は減価するという考え方もできます。
今を楽しむこと、それは私たちが考えている以上に重要なことなのです。
将来が不安でお金が使えない。
そんな人は、今回紹介した考え方の元で、毎月一定額を「浪費」、すなわち今を楽しむことに振り分けてみてください。
そして、その範囲内で一般的な「価値」は気にせず、自分が楽しいと思うこと、自分が欲しいと思うものに存分に使っていけば良いと思います。
きっと今が豊かになり、結果的には将来にも良い影響が及んでくるかもしれませんね。
適切な「浪費」をして人生を楽しみましょう。
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