日々の細かい買い物よりも単発で金額の大きい買い物こそ最大限の警戒を!

ロレンシャンです。

節約や支出の最適化は資産形成をする上での第一歩です。

家賃や通信費、無駄なサブスク等の固定費の削減はもちろん、資産形成の初期段階では外食を控えたり、毎日水筒を持参したりといった努力をしている人もいるでしょうし、スーパーの特売日に足を運んだり、なるべくポイントが付くように複数のクレジットカードや電子マネーを使い分けている人も多いです。

ただ、将来的に資産形成を早めたいならば、ここぞという時に最大限に気を付けなければいけないことがあります。

それが「単発で金額の大きい買い物(取引)」です。

今回は、人生で一回きり、もしくは数回しか経験しないような買い物こそ細心の注意を払いたい、ということについて、私の経験も踏まえて解説していきます。

目次

単発で金額の大きい買い物とは

まず単発で金額の大きい買い物の例を挙げると、

  • 住宅の購入
  • 家のリフォーム費用
  • 家具、家電の購入
  • 引っ越し費用
  • 車の購入
  • 保険の契約
  • 結婚式の披露宴費用
  • 高額の情報商材やセミナー
  • 投資物件(不動産)の購入

といったところでしょうか。いずれも、一生のうちで何度も経験する買い物ではないと思います。

例えば毎週スーパーに行っていると、今日150円で売られている卵が安いのか、高いのかが何となく分かってきます。

相場150円の卵が120円で売られていれば、みんな喜んで買いますし、わざわざ広告を見て120円で売られている店に足を運んだりもします。スーパーに行くと紙の広告を持ち歩きながら特売の商品を探している人を結構見かけます。

これ自体は節約という意味で決して悪いことではありません。(その時間が勿体ない云々はいったん置いておきます。)

ただ、普段は広告を持ち歩きながら少しでも安いものを買うような節約志向な人が、上記に挙げた住宅や車の購入、保険の契約になると営業マンの言われるがままに契約をしてしまうケースが意外と多いです。

そしてそれは当然、割高な物、サービスをつかまされてしまうリスクも高くなりますし、本当に必要かどうかが曖昧なものまで勢いで購入、契約してしまうリスクも高くなります。

なぜ単発で金額の大きい買い物ではこのようなことが起きるのでしょうか。

売り手と買い手の情報格差が激しい

まずはこの手の単発の買い物は、私たち買い手と比較して売り手のほうが圧倒的に情報量が多いことがあります。

例えば、先ほどの150円程度の卵の価格の場合、実態としては売り手であるスーパーの店員よりも、買い手である主婦のほうが他店も含めた卵の相場に詳しかったりします。

毎週卵を買っていれば、その店の価格推移はもちろん、他店よりも高いか安いか等の相場観が勝手に身についていくからです。

では住宅の購入の場合はどうでしょうか。

住宅を3回、4回と買う人は非常に少なく、今の日本では一般的に一生に一回しか住宅購入をしない人が多いです。

一方、売り手である不動産業者はというと、毎週、毎月のように物件情報を見たり、住宅を購入したい顧客を相手しており、周辺の相場観も身体が覚えています。

要は、売り手と買い手の情報格差が非常に激しく、交渉は買い手側が非常に不利だということです。

それでも住宅の購入や車の購入の場合は、まだ事前におおよその相場を知った上で交渉に臨むことができますが、家のリフォーム費用や引っ越し費用等になってくると、各案件ごとの個別性が非常に強いため、知識が無いと相手の言い値で契約してしまうか、せいぜい気持ちまけてくれる程度になります。

割高金額を吹っかけられたとしても、理論的にそれを論破できなければ、結局は相手の土俵の中で交渉することになります。

金額だけではなく、仕様についても同様で、良く分からないオプションやサービスでも、売り手が「これはつけておいた方が良い」と言ってくれば、知識が無いと、「ならつけといてください」としか言えません。

ガソリンスタンドでウォッシャー液を補充しておきますよ、と言われて車のボンネットを開けさせると、色々不安なことを言われて、「これは交換しておいた方が良いですね」と言われて交換させられた経験は誰しもがあると思います。

私が普段本業で営業しているB to Bの商売もこの傾向が強いです。

私の会社の製品は設備投資の位置付けなので、そんなに高頻度で繰り返しに購入するものではありません。

正直値段なんてあって無いようなのもで、同じ製品でも100万円で売っている顧客と150万円で売っている顧客があります。

例えば少し製品に追加工したいといった依頼があった場合も、慣例で無料でやってあげる顧客もあれば、追加工費用5万円です、と請求する顧客もあります。この5万円もかなり適当な金額です。

売り手の私から見れば適当な値付けだとしても、買い手である顧客から見れば追加工費用が5万円と言われても、それが高いか安いかは分かりませんし、まあそんなもんかと言われて契約するケースがほとんどです。

リピート性が無い

単発の買い物の場合、売り手側もリピートが無く一回限りだと割り切って、価格を吹っかけたり顧客を騙して粗悪なものを売りやすくなります。

情報商材や新築区分ワンルームの営業等がその代表格です。

スーパーの卵の場合、売り手側のスーパーは買い手側の顧客に対してリピート性を求めます。

相場150円の卵を200円で売った場合、一時的に利益が出たとしても、割高なものをつかまされた顧客はその店に行かなくなりますので、長い目で見たらスーパー側が損をします。

その一方、インターネット上にあふれる高額で粗悪な情報商材は、買い手にリピート性なんか求めていません。

価格設定を高額にしておいて、一回購入してもらえればそれでおしまい、後は知りません、というような物も多いです。

50万とか100万とかするビジネスセミナーも、内容がすべて悪いとは言いませんが、一回参加してもらえればそれで良し、と思っているからこそそんな無茶苦茶な価格設定になるのでしょう。

本当に顧客の利益を考えているならば、どんなビジネスであれ、セミナーで50万、100万もの大金を先行投資した顧客がそれをリカバリーするのが極めて難しくなることは分かりますし、そんな価格設定にはしません。

投資物件(主に新築区分ワンルーム)の営業もその傾向が強く、売ってバイバイ、後は知りませんという営業マンがほとんどだと思います。

新築区分ワンルーム投資が儲からないと知ってて販売している営業マンもいますが、中にはそれすらも良く分からないまま良かれと思って売っている営業マンもいるのがたちが悪いです。

太い客を見つければ、2室、3室を騙して売るケースもありますが、大体は1室売り切ったらあとは次のカモを探す作業を繰り返すだけです。

5年、10年後に、あの投資は儲かったからもう1室買いたい、といった話が買い手サイドから出てくるといったことはほぼありません。

保険の契約や銀行窓口の投資信託の購入もこの傾向があります。

新入社員が入ってくる4~5月になると、保険屋のお姉さんが会社に続々とやってきて、新入社員に保険の加入を進めます。

保険会社側の指示で、粗悪な貯蓄型保険や外貨建て保険を推奨してくる場合もあり、一回契約を取ってしまえば勝ち、ぐらいの感覚で営業している営業マンが多いと思います。中にはこれらの保険商品が良いものだと思い込んで売っている営業マンもいるかもしれませんが・・・

人生で一度きりだから

人生で一度きりだからこそお金をかけたい、この気持ちは本当に良く分かります。

ただ、この人生で一度きりというのは、度を超えた高額出費の免罪符になりやすいので注意が必要です。

住宅の購入や結婚式の披露宴費用などが良い例です。

私の同僚に人生で一度きりだからと注文住宅を建て、5,000万円の住宅ローンを組んだ方がいますが、私の会社の業績が低迷して賞与が削減される中、今本当に苦労しています。

家を建てるのは人生で一度きりだからと、本当に何でもグレードを上げたくなる気持ちは分かりますが、金額があり得ないぐらいに跳ね上がっていきます。

私は当時築24年の中古マンションを購入しました。リフォーム済みとはいえ、キッチンや部屋の間取りも多少古さを感じましたが、場所が良く住環境が良いこと、会社も近いこと、リセールバリューが高いことなどからとても満足しています。

私は新築で綺麗なこと、最新の設備であることを妥協して場所、利便性を取りました。

人生で一度きりとは言え、自分が何を重視するかをよく考え、その他を妥協しなければ、結果的に自分の購買能力を超えた買い物をしてしまうリスクが高くなります。

結婚式の披露宴費用も似ています。

人生で一度きりだからと盛大にやりたい気持ちは分かりますし、それも価値観の話にはなるでしょうが、一日限りの式典に何百万も払えないというのが私個人の感覚でした。

経験、体験には若いうちにお金を使うべき、という価値観は私も同意しますが、それも費用とのバランスは重要です。

とはいえ人生で一度きりなのは間違えなく、結婚式自体はやりたかったので、結果私たち夫婦は家族のみの式とし、結婚式とその後の食事会も含めて30万程度で抑えましたが、タキシードやドレスも着ることができて非常に満足しています。

そしてこの人生で一度きりのイベントは比較的若い時期にやってくるということもポイントです。

このブログをご覧頂いてくれている皆さんなら、20代~30代前半の数百万が資産形成上どれだけ大切かが分かると思います。

おそらく私も5,000万円の住宅ローンを組んでいたり、当時披露宴で300万円を使っていたとしたら、今サイドFIREにチャレンジするとは言ってなかったでしょう。

それだけでも私の選択は少なくとも大きくは間違っていなかったと思っています。

大きな買い物で損をしないポイント

ここまで、割高、もしくは必要性の薄い物、サービスを購入してしまう理由について述べてきましたが、では単発の大きな買い物はどうすれば良いのでしょうか。

ポイントは三つです。

  • 自分で少し調べてから交渉に入る
  • 何があってもその場ですぐに契約しない
  • 親や友人の意見は鵜呑みにしない

順番に解説していきます。

自分で少し調べてから交渉に入る

最近はインターネット、SNSの発達により、粗悪な物やサービスの噂はすぐに広がりますし、検索エンジンでキーワードを検索すれば様々な口コミや情報がヒットします。

リフォームや引っ越し、車の購入にしても、値引きについての情報はすぐに出てきますし、貯蓄型保険にあまり良くない商品が多いこともすぐに出てきます。

ましてや少し有名な情報商材やセミナー、新築区分ワンルーム投資などは、少し調べれば先に購入している人の口コミや、投資として成り立たないことなどもすぐに分かります。

そう思うといくら場数が違うとはいえ、情報格差を事前にある程度埋めることが出来る分、昔よりも買い手が有利になっていることは間違えありません。

事前に調べるというそのひと手間が面倒なのは分かります。

ただ単発かつ高額な買い物をする時は、少しでも良いので必ず下調べをする癖を付けましょう。スーパーの広告を眺めるのも大切ですが、高額取引の下調べはそれよりもはるかに大切です。

何があってもその場ですぐに契約しない

自分で粗悪な商品を売っていると認識している営業マンは、買い手である顧客に対し、なるべく考える時間、猶予を与えたくないため、今日決めてくれたら特別価格にできる、明日になったら残っているか分からない、などといった営業トークが常套手段です。

私は、高額な物、サービスの場合、何か少しでも引っ掛かる点があれば、絶対にその場では契約しません。

今決めれないので一旦考えてから連絡します

この一言を言えるようにしましょう。

一旦持ち帰れば、色々話を聞いた内容をインターネットで調べるなりして精査できます。

中古物件や中古車など数が一つしかないものついては、持ち帰って調べた上でそれでも購入する、と決めたならば、少しでも早めに連絡してあげれば良いですし、それで本当に別の顧客に売れてしまったとかであればそれはそれで縁が無かったと思って諦めます。

それ以外の新築注文住宅や新車、結婚披露宴、保険の契約などはその場で即決するメリットなんかほとんどありません。

必ず持ち帰って自分が満足するまで調べ、それでも買うと決めてから買えば良いでしょう。

親や友人の意見は鵜呑みにしない

売り手である営業マンの話を鵜呑みにしないのはもちろんですが、親や友人の意見を鵜呑みにするのもやめましょう。

理由は私たちにとって「単発で金額の大きい買い物」は、親や友人にとっても同じく「単発で金額の大きい買い物」だからです。

大体は以前に交渉を経験している親や友人に相談すると思いますが、その経験回数も僅かでしょう。

例えば一年前に披露宴を挙げた友人に披露宴の費用について相談したとして、その友人も交渉は一年前に一度しか経験していませんし、その交渉が成功だったかどうかも分かりません。

経験上、親や友人の少ない経験談より、インターネットで少し検索して出てくる情報のほうがはるかに情報の質は高いです。

例外として、親や友人がその買い物の専門家というケースがあります。例えば新車を買おうとしていて、親が車のディーラーに努めていたりする時です。

この場合、親の情報の質はある程度高いのである程度は参考になりますが、私はそれでも完全に鵜呑みにはしません。

最終的には自分で調べた上で結論を出すという点は同じです。

まとめ

今回は「単発で金額の大きい買い物」についてまとめましたが、警戒する理由はミスをした時の被害額が大きいからです。

家電の購入や引っ越し代ぐらいであれば、勉強代だったと思って諦めもつくでしょうか、自分自身の購買力を大きく超える自宅や、投資用新築ワンルームなどをローンで購入してしまうと人生が狂ってしまう可能性もあります。

資本主義社会はシビアで、ビジネスの世界ではお金は取れる所から取りますので、情報弱者はカモにされます。

幸いインターネットの発達で簡単な武装であればだれでも出来るようになりましたので、大きな交渉に臨む際は丸裸ではなく、必ず事前に戦闘服を準備して臨みましょう。

大きな買い物を上手にこなしていければ、無駄な支出は大きく減り、資産形成のスピードも一段と上昇します。

将来、出来るだけ早く資産形成をして出来るだけ多くの選択肢を持つためにも、「単発で金額の大きい買い物」は細心の注意を払っていきましょう。

応援よろしくお願いします!

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この記事を書いた人

2023年7月にサイドFIRE達成!

現在38歳で元営業職。投資歴10年以上。

当ブログにて、再現性のあるサイドFIREへの道筋や私のサイドFIRE生活、投資関連情報ついて発信。現在せどりで事業所得構築奮闘中!

Xも毎日更新!

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