こんな悩みを解決!
- FIRE、セミリタイアを目指す場合に見直すべき固定費について知りたい
ロレンシャンです。
FIRE、セミリタイアを目指す際、まずは家計の見直しによって支出を最適化し、強い家計を作らなければいけません。
強い家計は毎月お金が貯まりやすくなることはもちろん、年間生活費が下がることによって結果的にFIREするために必要な資産が少なくて済む、というメリットもあります。
例えば、年間生活費が400万ならば資産1億円必要ですが、年間生活費が300万ならば7,500万円でいいよね、という考え方ができるからです。
そして、家計見直しで特に優先的に見直しが必要なのが「固定費の見直し」。
固定費というのは、毎月使っても使わなくても一定額を支払い続ける費用のことで、例えば家賃、生命保険料、スマホの通信費、子供の習い事の費用、などが挙げられます。
一般的に支出を減らすというのは、人生の満足度を下げるという痛みを伴いますが、固定費の見直しを上手くやれば、さほど満足度を下げることなく毎月の支出を下げることもできます。
今回は、FIRE、セミリタイアを目指す第一歩、固定費見直しの基本について解説します。
見直すべき固定費はこれ!
では早速、見直すべき固定費を一覧にしましたので御覧ください。
- 住居費
- 車の維持費
- 保険料
- 通信費
- 教育費
- 水道光熱費
- サブスクリプションサービス
比較的重要度が高いと思う項目順となっています。
順番に詳細を解説していきます。
住居費
固定費の中で一番大きく、また重要度が高いのが住居費。
まず住居費を語る上では、「賃貸」か「持ち家」か、という大枠の議論は当然ありますが、ここでは両パターンについて触れます。
「賃貸」の場合は単純に家賃を下げることができれば固定費は減らせますので、いま自分が住んでいる家は自分の収入や資産状況に合っているか、もう少し家賃の安い物件に引っ越すことは出来ないかを考えてみましょう。
ただし、狭い、汚いと感じたり場所が悪く不便さを感じると、生活満足度の低下に直結するので、安ければ何でも良いという訳でもありません。
どうしても今の住居を変えたくないならば、2年に一回の更新のタイミングで大家さんに家賃値下げ交渉をしてみても良いでしょう。同じアパートの部屋で自分が借りている金額より安く賃貸募集をしていないかを見ておくと良いです。
ただし、大家さんは家賃値下げに応じる義務はありませんので、無理な交渉はしないようにしてください。
「持ち家」の場合は、金利の安い銀行に住宅ローンの借り換えが出来れば月々の支払額を下げることができますが、仮に固定金利から変動金利へ借り換えをすると、将来金利が上昇した時に損をする可能性があることは知っておきましょう。
同じく住宅ローンの繰り上げ返済をしても月々の支払額を下げることはできますが、私は繰り上げ返済はあまり推奨していません。理由については以下記事をご覧ください。
住居費を下げることができれば大きいですよね
車の維持費
車は持っているだけで多額の維持費がかかります。
- 自動車ローン返済
- 自動車税、自動車重量税(軽自動車税)
- 自動車保険
- 車検費用
- ガソリン代
- メンテナンス費用(タイヤ、修理費、その他交換部品)
- 駐車場代
私も車を保有していますが、多い時には数万単位のお金が毎月ポンポン出ていきます。本当に日々の節約が馬鹿らしくなるレベルの出費です。
なるべく維持管理の出費を下げる対策としては、
- 自動車ローンを組まずに現金で買う
- 軽自動車や燃費の良い車を買う
- ネットの自動車保険を使う
- 安い車検業者を使う
- なるべく急加速、急ブレーキをしない(ガソリン代節約)
- 定期的にメンテナンスを行う
などの方法がありますが、正直どれだけ対策をしても効果は限定的で、やはり大きな費用がかかることには間違えありません。
そして圧倒的効果のある対策は、車を手放すこと。
FIRE、セミリタイアを目指している人にとって、車を手放すことが出来るかどうか、これは資産形成期においても、そしてFIRE後の生活コストの面においても極めて重要です。
特に都市部に住んでいる方は、本当に車を自分で持つ必要があるかは真剣に考えたほうが良いです。
車の維持費は軽自動車やコンパクトカーでも年間40万円前後、車両本体代を含めると年間60万円以上かかります。
日々の生活は電車や自転車をベースにし、どうしても使いたい時だけタクシーやカーシェアリングで代用したとしても、車を持つよりもコストは安いと思います。
特に通勤に車を使わず、土日のみの利用の方はまず間違えなく自分の車は不要だと思います。
車は便利なんですけど本当に金食い虫です
保険料
日本は保険大国と言われており、無駄な民間保険に入っている人が世界先進諸国に比べて圧倒的に多いです。
日本は国民皆保険制度を導入しており、公的保険(国民健康保険、健康保険など)が非常に充実していますので、本来であれば入る必要のある民間保険は限定的なはずです。
「保険」の基本は、起きる可能性は低いが万一起きたら自分や家族にとって致命的な損害になる事態に備えること。
逆にこれに当てはまらないものに保険をかける必要はありません。
この基本を忘れ、自分でも仕組みが良く分かっていない保険に入っていないでしょうか。
例えば入ったほうが良い、入っても良い民間保険というのは、
- 配偶者や子供がいる場合の生命保険
- 対人、対物の自動車保険
- 住宅の火災保険
といったもので、もし保険に入っていなかったら、万一の時に自分や残された家族が苦しい思いをしたり、多額の賠償金によって人生が狂ったりしてしまう類のものです。
そして、保険に入るならば掛け捨てが基本です。
なぜならば、保険とは本来はそういうものだからです。
保険に入っているはずなのに、数年後にいくらになって戻ってくるとか、いくら得する可能性があるとかの話をしている時点で、その商品は保険の概念からズレています。
その手の商品はすべて、「保険」と「手数料の高い粗悪な投資信託」がセットになったもので、ズバリ保険会社が儲けるための商品です。
保険と資産運用をごちゃ混ぜにするのは辞めましょう。
保険会社からは保険”だけ”を買ってくださいね
通信費
通信費は満足度を下げずに大きく固定費を大きく削減できる筆頭格の費用です。
特に、三大キャリア(NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク)の通常のプラン(窓口で契約ができるタイプ)を使っている人は、格安SIMに変えることで大きな費用削減が期待できます。
私も長く楽天モバイルを使っていますが、三大キャリアと比較して不便を感じたことは正直あまりありませんし、逆になぜ三大キャリアの通信費はこんなに高いのかと驚きます。
最近は山や海へ行ってもぜんぜん通じますし、通信速度も全くストレスはありません。
そしてもどうしても自分の知らない会社が嫌という人でも、三大キャリアも以下の通りインターネット専用の格安ブランドを準備しています。
会社名 | ブランド名 |
---|---|
NTTドコモ | ahamo(アハモ) |
KDDI(au) | povo(ポボ) |
ソフトバンク | LINEMO(ラインモ) |
これらのプランを使えば、三大キャリアと全く同じ通信品質を保ちつつ、月々の通信費は通常プランの半額程度に抑えることが出来ます。
※ただし、光回線とセットとかの契約をしている場合、光回線単独にすると値上がりする可能性もありますので、別途確認必要です。
格安SIMでも問題なく使えますよ
教育費
教育費は固定費の中でも際限無き聖域になりやすい費用です。
私も子供のいる身としてこの気持ちはとてもよく分かりますが、教育費にお金を掛けすぎる余りに親自身が生活に困窮するという話は珍しくありません。
特に、周りが行っているからといって、幼稚園や小学校の頃から私立に行かせたり、複数の習い事や塾をやらせたりすると、よほど収入がある家庭でもない限り、あっという間に教育費貧乏になります。
ましてやFIRE、セミリタイアはかなり遠のくのは間違えありません。
小さい頃から多額の教育費をかけている家庭は、そもそも子供はそれを望んでいるのか、子供がやりたいと言っているいるのか、子供は楽しく通えているか、を最優先に考えてあげるのが良いと思います。
ここは価値観の問題にもなりますが、子供が望んでもいないのに親のエゴで習い事をやらせても上達しませんし、私はそこに多額のお金をかけるならば、子供の将来のためにそのお金を運用してあげたほうがよほど子供のためだと思います
そして、子供が高校、大学になれば、多くの出費がかさみますので、この時のためにある程度お金は貯めておかなければいけません。
子供が小さな頃にお金を使いすぎて、いざ子供が何かに挑戦したいと言い出した時にお金が無くて挑戦させてあげられないとなれば悲劇ですね。
子供の思いを尊重したいですね
水道光熱費
水道光熱費は固定費として考える部分と変動費として考える部分があります。
ここで取り上げるのは、電気、ガスの契約見直しなど固定費部分です。
ご存じの通り、電気、ガスへの小売業が自由化されたため、契約者が好きな電気事業者と契約をして電気の供給を受けることができます。
住んでいる地域や家庭によっては、同じ電気使用量にもかかわらず、大手電力、ガス会社よりも割安で供給を受けることが出来る場合がありますので、大手しか使ったことがない、という方は一度検討してみても良いでしょう。
ただし、電気温水器を使っている家庭で夜間が安いプランを選択していたりすると、見直したつもりが逆に高くなったりもするので注意が必要です。
現在の契約内容はしっかり確認が必要です
サブスクリプションサービス
これは毎月定額の料金を支払えば受けることが出来るサービスのことです。
私はこの手の定額サービスの契約は、たとえ月数百円でも相当慎重に行います。いったん契約すると、面倒になって中々解約できないのを知っているからです。
固定費を見直すならば、自分が入っているサブスクリプションサービスをすべて洗い出し、利用頻度の低いものをすべて解約しましょう。
ほとんど行っていないスポーツジム、ほとんど使っていない動画配信サービスや読み放題のサービスなどは一旦解約し、もし生活満足度が下がればまた再契約するか、定額ではなく行く度にお金を払うサービスではダメか検討する、ぐらいの温度感でちょうどよいです。
使わないサービスは一旦解約しましょう
変動費の見直しについてはほどほどに
家計を見直す際、固定費と合わせて日々の変動費も見直したくなりますが、こちらはほどほどにしましょう。
変動費というのは、毎月利用量や頻度によって支金額が変わるもので、例を挙げると以下のようなものです。
- 食費(外食費)
- 日用品費
- 交通費
- 医療費
- 交際費
- 水道光熱費(利用制限)
- 美容費
FIRE、セミリタイアを目指す上では、これら変動費もある程度の最適化は必要ですが、固定費にくらべて優先度は低めです。
なぜなら、変動費の無理な節約は、生活満足度が低下しやすい、もしくは費用対効果が合わないからです。
節約のために外食をしなければ、たしかに多少の節約にはなりますが、その分、日々の家事負担が重くなったり、色々なものを食べるという大切な経験を失うことになります。
また、電車代を節約して歩いて帰るとか、高速代を節約して下道で帰るとかは、一見合理的にも感じるかもしれませんが、わずかなお金と引き換えに貴重な時間を失っています。
エアコンや電気を小まめに消したり、なるべくお湯を使わないとかは、そのことに神経を使って、自分のクリエイティブな日々の活動に支障をきたす場合もあります。
お金がもったいないから病院に行かないとかはもはや論外です。
結局、変動費の節約は、やり過ぎると得るものよりも失うもののほうが大きくなり、かえってFIRE、セミリタイアを遠ざけるだけでなく、心の豊かさを失う可能性があります。
別に一日中エアコンを付けっぱなしにした方が良いとはいっていません。ある程度大きな無駄が無ければ、変動費の節約はほどほどで良い、ということです。
まとめ
ここまで、FIRE、セミリタイアに向けた固定費見直しについて解説してきました。
固定費を一通り見直せば支出は今よりもグッと抑えられ、FIRE、セミリタイアに必要な年間生活費が減るため、同時にFIRE、セミリタイアに必要な資産額を抑えることが出来ます。
要は、固定費を抑えればより早くFIRE、セミリタイアを達成できるということです。
生活満足度がほとんど変わらないのに支出が減る、これに当てはまる見直しは絶対やった方が良いですし、逆にこの見直しをやっていないということは、意味もなく無駄なお金を支払い続けているということです。
いったん手続きをしてしまえば、その効果がずっと続く、それが固定費見直しです。
まだ余り見直しが出来ていないという人は今日からでも早速見直しに着手しましょう。
いつか、あの時見直しをして良かったと思う時が来るはずですよ。
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