こんな悩みを解決!
- サイドFIREとバリスタFIREの違いを知りたい
- サイドFIRE、バリスタFIRE達成に必要な資産額を知りたい
- より早く達成するための方法を知りたい
ロレンシャンです。
FIRE(Financial Independence Retire Early)希望者が年々増えていることを感じている毎日ですが、最近は完全に仕事をしないフルFIREではなく、資産収入で生活するという土台は変わらないものの、合わせて労働収入を得るタイプのFIREを希望する方が特に増えている印象です。
そういう私もサイドFIREという形で、引き続き労働を続けていますし、おそらく今後も一生何らかの仕事は続けていくと思います。
本業をリタイア後も労働収入を得るタイプのFIREは以下の2パターンが存在します。
- サイドFIRE
- バリスタFIRE
今回は本業をリタイア後も労働を続ける上記二つのFIREの違い、そしておおよそいくら位の資産で到達できるのかをシミュレーションし、リタイアを早めるための施策についても解説します。
サイドFIREとバリスタFIREの違い
サイドFIREとバリスタFIREの違いはズバリ、
会社を辞めた後の労働収入を「自分のビジネス」で稼ぐのか、「人に雇われる軽い労働」で稼ぐのか、です。
バリスタFIREもサイドFIREの中に含まれるという考え方もあるようですが、最近は両社を区別するため、上記のように分けて考えるのが主流のようです。
ではそれぞれのFIREについて詳しく解説していきます。
サイドFIREは「自分のビジネス」で稼ぐ
サイドFIREのサイドは「サイドハッスル(楽しむ副業)」の意味です。
サイドFIREは、基礎生活費にあたる部分を資産収入でまかない、+αのゆとり費をサイドビジネスからの収入でまかなうというもの。
良くある勘違いですが、サイドFIREとはいえ、FI(Financial Independence)を達成していることが条件ですので、資産収入で基礎生活費をまかなえていない状況であればそれはサイドFIREとは言いません。
例えば、資産を5,000万円持っていて、そこから得られる資産収入が200万円だとしたら、基礎生活費が200万ならばサイドFIRE達成です。
残りのゆとり費をサイドビジネスで稼ぎますので、最悪ほとんど稼げなかったとしても、理屈上最低限の生活は出来る、という状態です。
サイドFIREのメリットは、自分の好き、得意を活かせるということ。
好きなことをビジネスにすれば、日々の仕事は苦痛ではなくなりますし、むしろ楽しんで仕事をしている内に稼げてしまったという人も多い気がします。
一方でデメリットとして、安定性には欠けるため、まったく稼げませんでした、ということも普通に起きます。
本業として会社員をしている時から「サイド」となるビジネスに目星をつけておき、出来ることならばある程度収益を出せるようになってからサイドFIREに踏み切るのが理想です。
好きなことをして稼ぐのは大きな魅力です
以下記事ではサイドFIRE達成へのより具体的なステップをまとめてありますのでよろしければ御覧ください。
バリスタFIREは「人に雇われる軽い労働」で稼ぐ
バリスタFIREのバリスタはコーヒーを入れるバリスタから来ており、資産収入に加え、勤め人としての軽い労働でもお金を稼いで生活していく考え方です。
イメージとしてはアルバイトや派遣労働を思い浮かべて頂ければ良いと思います。
こちらもFI(Financial Independence)を達成していることが条件なので、基礎生活費にあたる部分は資産収入でまかない、+αのゆとり費を軽い労働収入でまかないます。
例えば、資産を5,000万円持っていて、そこから得られる資産収入が200万円だとしたら、基礎生活費が200万ならばバリスタFIRE達成です。
残りのゆとり費を軽い労働で稼ぎますので、例えば週に時給¥1,300で一日5時間×4日間働けば、月に約10万円、年間約120万円が稼げますので、これをゆとり費として人生の幸福度アップに繋げます。
バリスタFIREのメリットは安定感、そして労働と自由のバランスが取れているということでしょうか。
自由な時間は確保したいが毎月入ってくる安定収入が欲しい、そんな人には向いていると思います。
一方デメリットとして、バイトや派遣労働が精神的な意味も含めて意外としんどいのでは、と思うこと、そしてFIREと名前が付いているにもかかわらず、やりたくない労働時間が残ってしまうことです。
安定感と自由時間のバランスが取れている所が良いですね
サイドFIREとバリスタFIREどちらが良いのか
これはもう人それぞれです。
ただ私はサイドFIREを選びました。
理由としては、
- 自分の好きなことを仕事にしたかった
- 成果物やスキルがストックできる点に魅力を感じた
- 自分で稼げるようになることで初めてお金の不安から解消されると思った
- 時間に縛られた働き方をしたくなかった
- 安い時給で働きたくなかった
といった所でしょうか。
確かにサイドFIREは不安定さというデメリットがありますが、それを大きく上回るメリットがあると思いますし、挑戦する価値はあると思っています。
私は「サイド」としてブログに挑戦していますが、私もサラリーマン時代からブログを立ち上げ、発信をしてきました。
ただ私の場合は、ブログではまだそこまで稼げてはいませんでしたが、資産はそれなりに出来ていたため、サイドFIRE生活に挑戦することにしました。
私はサイドFIREに大きな魅力を感じました
資産がいくらあればサイドFIRE、バリスタFIREできるのか
ではいくらの資産があれば、サイドFIRE、バリスタFIREが出来るのでしょうか。
これは各家庭の事情によって異なるので、一概には言えませんが、ここでは一般的な平均値を元にシミュレーションしてみます。
以下表は、総務省が2022年に調査した、独身世帯、夫婦二人世帯、夫婦と子供二人世帯の平均月額家計支出の内訳になります。
分類 | 独身 | 夫婦二人 | 夫婦と子供二人 |
---|---|---|---|
食料 | ¥40,301 | ¥70,064 | ¥84,143 |
住居 | ¥32,314 | ¥18,922 | ¥18,411 |
光熱・水道 | ¥11,138 | ¥22,356 | ¥24,296 |
家具、家事用品 | ¥5,267 | ¥11,293 | ¥14,437 |
被服及び履物 | ¥6,714 | ¥7,145 | ¥12,480 |
保険医療 | ¥6,847 | ¥15,641 | ¥13,607 |
交通・通信 | ¥22,766 | ¥37,049 | ¥42,510 |
教育 | ¥0 | ¥14 | ¥30,816 |
教養娯楽 | ¥21,046 | ¥24,323 | ¥34,431 |
その他(交際費等) | ¥32,039 | ¥59,706 | ¥41,386 |
合計 | ¥178,434 | ¥266,514 | ¥316,517 |
あくまで平均値であれ、親と同居で家賃がかからない人が含まれていたり、車の有無で交通・通信費が大きく変動したりしますので、あくまで参考値として見て頂き、自分のケースに当てはめて計算する必要があります。
それぞれのケースで12倍をして年間支出を計算すると、
家族構成 | 年間支出 |
---|---|
独身 | ¥2,141,208 |
夫婦二人 | ¥3,198,168 |
夫婦と子供二人 | ¥3,798,204 |
となります。
この金額を資産収入で賄うことができれば理論上はサイドFIRE、バリスタFIRE達成となります。
資産収入を計算する時には、一般的に「4%ルール」を適用することが多いです。
4%ルールは、1998年に米トリニティ大学のグループによって発表された資産運用に関する研究から導かれたもので、毎年資産の4%未満を切り崩して生活していれば、運用益を加味すると実質的に資産を減らさずに生活が出来るという考え方です。
世界の株価の年率成長率が約7%程度と考えると、インフレ率やある程度現金を持つ安全率を考慮しても、まあ理にかなった数値だとは思います。
例えば資産5,000万円の4%は200万円。5000万円の資産があれば年間200万円の資産収入は確保できるね、ということになります。
上記の支出からそれぞれの家族構成について必要な資産を逆算(年間支出の25倍)してみると、
家族構成 | 年間支出 | サイド(バリスタ)FIREに必要な資産 |
---|---|---|
独身 | ¥2,141,208 | ¥53,530,200 |
夫婦二人 | ¥3,198,168 | ¥79,954,200 |
夫婦と子供二人 | ¥3,798,204 | ¥94,955,100 |
このような結果になりました。
正直かなり大きな金額が出てきてびっくりされた方もいるかもしれませんが、これはあくまで総務省家計支出の平均値から割り出されたものです。
上記の支出は基礎生活費だけでなく、必要以上の教育費や交際費、外食費などのゆとり費も含んだものとなっていますので、実際の基礎生活費はもう少し下がる、すなわち必要な資産額ももう少し少なくなるのかなと思います。
平均値を見て一喜一憂しても仕方がありませんので、自分の家計簿から大体の基礎生活費を逆算し、4%ルールにて必要な資産を逆算してみましょう。
FI達成にはどうしてもある程度の資産が必要です
もっと早く早期リタイアしたい場合は!
計算上はサイドFIRE、バリスタFIRE達成までにはそれなりに大きな金額が必要だということが分かりましたが、では上記の金額が貯まるまで会社を辞めることが出来ないのか、というと決してそんなことはありません。
もっと早くに早期リタイアしたい場合はどうすれば良いか、具体的には以下の方法があります。
- 基礎生活費、ゆとり費を削る
- 配偶者が仕事を継続する
- 資産構築と同時並行でサイドビジネスを伸ばす
- ある程度収入の高い職場で仕事を継続する
順番に解説していきます。
基礎生活費、ゆとり費を削る
必要な基礎生活費、そして自分が価値を感じないゆとり費を削ることができれば、サイドFIRE、バリスタFIREに必要な金額は少なくなりますので、リタイア時期は早まることになります。
大きな所でいうと、住居費、車、教育費辺りです。
住居費については、家を買う場合は買った家がいくらで売れるかといったリセールバリューも大切なので、高い家が必ずしも悪いわけではありませんが、資産価値が低く金額が高い家を買ってしまうとリタイアは遠のきます。
車に関しては本当に必要かを精査し、土日しか使わないとかであれば思い切って手放しても良いかもしれませんし、教育費もかけようと思えばいくらでもかけれるので、自分なりに基準を設けましょう。
その他、通信費、余り使っていないスポーツジムなど、大きめの所を中心に削ることで生活費を下げることができます。
注意点として、日々の細かな食費や電気代、交通費などを節約しようとしても、効果が低い割に幸福度が低下しやすいので、ここはほどほどにしましょう。
固定費の削減がカギですね
固定費の見直しについては以下記事でさらに詳しく解説しています。
配偶者が仕事を継続する
配偶者が仕事を継続すれば、その分必要な基礎生活費やゆとり費は大幅に下がりますので、リタイアは早まります。
配偶者の理解があることが前提とはなりますが、特にサイドFIREを目指す方にとってこの方法はおすすめです。
配偶者が仕事をして生活費を稼ぎながら、一方で時間が空いた自分がサイドビジネスに集中して事業所得を伸ばす。
そして仮にサイドビジネスが成長すればその後に配偶者も仕事を辞めて二人でサイドビジネスをやっていくこともできます。
家族で一つの家計と考えれば、リスクの取り方としては非常に理にかなった方法となります。
ちなみに私自身も妻が仕事を継続しつつ、私自身がサイドFIREをして事業所得を構築しています。
夫婦の協力関係は大切です
資産構築と同時並行でサイドビジネスを伸ばす
これはサイドFIRE希望者に言えることですが、会社員で資産構築をしている段階から、自分が将来やっていきたいサイドビジネスに積極的に挑戦しましょう。
私も会社員時代からブログをやっていましたし、X(ツイッター等)でも副業をやっている方は沢山いますね。
会社員と同時並行で始めた副業が軌道に乗り、月に10万以上稼ぐ人は沢山いて、私もその人たちを見てすごいな、と思っていましたし、もしそうなれば資産が足りてなくても思い切って会社を辞め、サイドビジネスに集中して稼ぐという選択肢も取れます。
逆に資産がそれなりに構築されたとしても、まったくサイドビジネスの目途が立っていなければサイドFIREは難しいです。
サイドFIREをするなら、会社員の内にある程度稼ぐか、最低でもどんなサイドビジネスで今後稼いでいくかを明確にしておく必要があります。
本業が忙しくて副業に取り組む時間がない、という方もいるかもしれませんが、サイドFIREをするならばここは絶対避けては通れません。遅かれ早かれ自分がやりたいビジネスを見つける必要があるということは認識しましょう。
どうしても忙しすぎて時間がないならば、ある程度時間の作れる会社に転職することをおすすめします。
全く時間の無い中ではまともな副業はできませんし、副業を全く育てることが出来ない環境だとサイドFIREは遠いです。
サイドFIRE達成には副業を伸ばすのが早いです
ちなみに私がサイドFIREの仕事としてブログを選択した理由は以下記事で解説しています。サイドFIREとブログは相性が良く、まだ何をやればよいか分からない人は一度挑戦してみても良いと思います。
ある程度収入の高い職場で仕事を継続する
これはバリスタFIREに言えることですが、バイトや派遣ではなく、フルタイムとはいかないまでも、週休3日、もしくは週休4日とかの働き方で仕事を継続するという方法があります。
基礎生活費の大半を資産収入で、そして基礎生活費の一部とゆとり費は労働で稼ぐということになりますので、正確にはFI(Financial Independence)は達成していないことになりますが、リタイアは早めることができます。
問題は週休3日、もしくは週休4日という働き方を認めている企業がまだ少ないということ。
私は地方在住ですが、いくつかの転職エージェントに確認してみたところ、私の住んでいる近くには今の所そのような求人はない、と言われました。
ただ、昔に比べて週休3日といった働き方は増えてきていますし、都市部などではもしかしたらそのような会社もあるのかもしれません。
自分の住んでいる地域にそのような求人があるかを確認したい場合は、いくつかの転職エージェントに確認してみるのが一番手っ取り早いです。
週休3日、4日の会社があれば理想的なんですが・・
まとめ
ここまでサイドFIREとバリスタFIREの違い、そしてサイドFIRE、バリスタFIREには資産がいくら必要かについてまとめてきました。
サイドFIRE、バリスタFIREは、本業の会社を辞めた後も社会との繋がりが残ること、自分がやりがいをもって取り組む仕事を続けることが出来ることなど、フルFIREにはない大きな魅力があります。
サイドFIREをするにしてもバリスタFIREをするにしても、ある程度の資産構築が必要なのは間違えありませんが、考え方次第ではリタイアまでの年数を早めることはできます。
サイドFIRE、バリスタFIREであれば、しっかりと資産形成をしていけば遅かれ早かれ達成は難しくはありません。
サイドFIRE、バリスタFIREを目指しているという方は、まず自分の基礎生活費がいくらぐらい必要かを算出し、自分の必要なおおよその資産額を算出しましょう。
そしてその資産額に達するまでに時間がかかりそうな場合、リタイアまでの年数を早めるための施策を考えていきましょう。
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